自作アーシング講座

  
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アーシングとは・・・
 
 クルマのボディーやエンジンなどの金属面はバッテリーからのマイナス側が
 接続されている。しかし金属自体の電気伝導率や、部品同士の接触抵抗
 などから、実際にクルマ全体をみると電気が流れる量が各部で違って
 しまっている。
 クルマに装備されている各電装品は、規程(12V)の電圧がかかる事を
 想定して作られているし、各パーツ毎に適切な電流(アンペア)が流れて、
 はじめてその性能をフルに発揮するようになっている。
 以上の事から、各部に充分な電気量を確保するために行うのが
 「アーシング」だ
では、実際にはどれぐらい電気量にバラツキがあるのか?

 これは左側(助手席側)のシリンダー(A側)とシリンダーヘッド(B側)だ。
 この部分の電気抵抗値をそれぞれ測ってみると・・・

A側の抵抗値(左)  A側の抵抗値は、0オーム(抵抗がない状態)だ。

B側の抵抗値(右)  B側の抵抗値は、0.3オームある!

 なんと、隣接した部分でもこんなに違う。これでは電圧が変わってしまう
 特にB側には、スパークプラグが付くので、これではダメだ!

 インプレッサのエンジンは「アルミ合金」で出来ている。
 
アルミの電気伝導率は、銅の60%しかない。
 測定結果や金属固有の伝導率から考えても、アーシングは有効とみた!

アース用ケーブルの作成

 アース用のケーブルとして、今回選んだのは、銅含有率99.99%の
 良質ケーブルだ。 電気容量は60アンペアまでOK

 端子部分は24Kメッキの極めて抵抗の少ないタイプをチョイス。

  ※ ケーブルは1mで560円 3m使用、 端子は2個380円

 ケーブルと端子は、ハンダ付けをして確実に抵抗を減らそう

アース用ケーブルの作成

 エンジンに近い部分には、ケーブル保護材を付け、耐熱材を巻く。

配線する

 自作の「アース・ターミナル」を作り、そこから各アースポイントへ配電する。

 各ケーブルは60アンペアまで流れるが、アース・ターミナルへは
 「2番」と「4番」から配電しているので、ターミナル自体、計算上では
 120アンペアまで流すことが可能だ。

1番・2番ケーブル

 1番ケーブルは左側(助手席側)のストラットタワーにアースする。

 2番ケーブルは、バッテリーのマイナス端子へ接続。

3番ケーブル

 3番ケーブルは、左側(助手席側)のシリンダーヘッドにアースする。

 この部分には、配管用のステーが付いているので、ステー固定ボルトと
 共締めする。

4番ケーブル

 4番ケーブルは、左側(助手席側)ヘッドライト裏にあるノーマルのアースと
 共締めする。

 今回、ノーマルのアースケーブルは残してある。これはターミナルへの
 電流量を確保するためだ。

5番ケーブル

 5番ケーブルは、右側(運転席側)のタービンステーと共締め。

自作 アース・ターミナル

 市販の汎用ステーを半分に切って、ケーブル端子を上下からサンドイッチ。
 それをバッテリーホルダーのボルト部分に固定した。

 

 
●工作データ

 ・ケーブル   1mで、560円 3m使用 (高出力・オーディオアンプ用 60アンペア規格品)
 
    1番=69cm 2番=18cm 3番=42cm 4番=26cm 5番=145cm  合計3m
 
 ・端子   2個1箱で、380円 5箱使用 (24Kメッキ仕様)
 
 ・ターミナル   汎用ステー 280円 1本使用(半分に切る)
 
 ・ボルト   ステンレスボルト 1箱4本で、200円 2箱使用
 
 ・ケーブル保護材・耐熱材   手持ちのモノを使用。(買っても大した額ではない)
 
 ※全て、カー用品店で揃える事が可能です。

●まとめ・・・

 アーシングは、元々メーカーなどが「寒冷地仕様車」でも行っている有効なワザだ。
 例えば、セルモーターの配線を太くしたり、電気容量を増やすために配線を増設して、エンジンのかかりを
 良くする手法などでも用いられる。
 車種やクルマの個体差があると思うので、厳密に言えば、ベストなアースポイントを探し出すのは難しいと思うが、
 基本的には電装品の近くにアースして確実に電気を流してやればOKだ。