パラグライダー世界選手権 & PWC レポート

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 ■ 記事No.05005 世界選手権編5

    <6月 18日> 川地、絶好のポジションをキープ!
    78kmタスクで、50人程がゴール。
    川地は、トップ集団と共にゴール!!

    ■タスク (競技内容:通過すべきチェックポイントと順番)

     ターンポイント名           標高    備考
     -----------------------------------------------------------------
     ・D01 280  TO1           2800m   (飛び立つ所)
     ・D03 128  14km 地点 TO3      1280m
     ・B48 252  13km 地点 アンテナ    2520m
     ・B20 107  16km 地点 教会      1070m
     ・B19 128  15km 地点 家       1280m
     ・D02 210  9.8km 地点 TO2     2100m
     ・A05 075  9.8km 地点 ゴール     750m   (着陸する所)
     -----------------------------------------------------------------

    地図  ※拡大表示はここをクリック


    スタートライン4km,スタート時間15:30
    合計78.0km, min(競技成立最低距離)10km

    ※ターンポイント名の、前3文字は名前,後ろ3文字は
     標高(×10m)を表しています。___は未計測。
     スタートライン4kmとは、最初のターンポイントから
     4kmの所に、スタート時間が来るとカーテンができる
     ということです。つまり、スタート時間前に、カーテンを
     くぐってはいけません。

    <結果速報 国>
    1 AUT 2855
    2 CHE 2839
    3 ITA 2803
    4 DEU 2745
    5 FRA 2738
    6 ESP 2556
    7 JPN 2458

    <結果速報 個人>
    RANK NO NAME          Time/Dis POINT
      1  8 BRUNN MARTIN   AUT 2:38:25 1000
      2 196 DONINI LUCA   ITA  39:00 983
      3 11 WYSS STEFAN   CHE  39:12 977
      4  3 PACHER JIMMY   ITA  39:23 972
      5 58 ROSELL OLIVER  DEU  39:49 964
      6  5 ARNOLD MARCO-ANT FRA  40:47 951

     15 30 KAWACHI MASATAKA    43:03 914
       32 OGISAWA Kaoru      53:57 822
       40 TADANO Shoichiro   3:14:48 722
       15 TSUJI Tsuyoshi     65.9km 453
       51 MIYATA Ayumu      50.5km 351
     78   TANAKA Miyuki     50.4km 350
       201 MIZUNUMA Noriko    40.0km 228

    <詳細レポート>
    大会初日、シェラネバダ山脈には珍しい東風。
    こういうときは、定番となったタスクになりやすい。
    テイクオフのある尾根を一往復した後、
    B20とB19のパイロンを撮ってゴールするものだ。
    今日は、一ひねりして、最後にもう一度TO2を撮るタスクだ。
    大会初日とあって、各国選手、勿論、日本選手も緊張の色が隠せない。
    真剣な面持ちで、ダミーのパラグライダーの動向を伺う。

     ※パイロン....通過地点。ラリーで言うならチェックポイント

     ※ダミー....競技を開始する前に、オーガナイザー(競技の主催者)が、
             コンディションを調べるためのパラグライダーを飛ばします。
             これをダミーと言います



    そして、いよいよタスク発表!!


    ここで、チョットすったもんだ!?
    実は、PWC(パラグライダー・ワールド・カップ)の常連組み、
    または、強豪国は、既に、シリンダー・スタートの事を熟知しているが、
    世界選手権は、世界30ヶ国以上から選手が出場するため、
    パラグライダー発展途上国は、しっかり理解できていないのです。

    さて、いよいよテイクオフ、風も程よい強さで入って、
    150機が一斉にテイクオフ。まるで、水鳥が群れを成して、
    湖面から飛び立つようです。

    PWCと違うのは、世界選手権は、国と国の戦いなのです。
    勿論、個人の成績も重要ですが、各国チームは、国旗を
    表彰台の一番上に掲げるために、戦うのです。
    ですから、チーム内での無線の使用が、許可されています。
    そこで、早くも無線が飛び交います。
    「こっちは渋いぞ!」「+3m/s、ゲット!!」
    「高度3000mまで上げたので、離脱します」などなど。

    ジャスト・タイミングでスタートを切った扇沢は、
    トップ集団(約10人)で移動。
    川地は少し遅れて、セカンド集団の先頭で移動。
    辻、只野、宮田は、サード集団、田中水沼は、最後の集団で移動。
    それぞれの集団は、大体2〜4km離れています。
    レース序盤、中盤は、このままのこう着状態で進みますが、
    サード集団以降は、徐々に引き離されていきます。

    そして、B19を撮った所で、先頭集団がスパート!!
    均衡が崩れます。セカンド集団もすぐさま加速。
    そして、ここで、トップ集団に落とし穴が待っていました。
    最後のD02の周辺のサーマルが、一時的に無くなったのです。
    D02周辺で、右往左往するトップ集団、セカンド手段は、
    もう一つ手前で、ジックリ上げて、形勢逆転を狙います。
    そしてついに、セカンド集団がD02で追い付きました。

     ※サーマル ....太陽の力によって暖められ発生する上昇風のこと。
               この風を使ってパラグライダーは上昇します。

    最後の直線、ファイナルグライドを、アクセル全開でゴールに突進。

     ※ファイナルグライド....ゴールに向って真っ直ぐ飛ぶ事。
                   自動車レースならラスト1周に当たります。

    この時間は、まだまだサーマルが活発で、気流があれています。
    一瞬でも気を抜くと潰されて、即スピン!! 川地は、
    10番手位であえてアクセルを全開にせず、ファイナルグライド。
    なに、川地らしくない!?
    初日から、スピンして、ゴール手前に降りたりしたら、
    それで、この大会は終わってしまいます。世界選手権は、
    長丁場の戦いで、ワンミスも許されないのです。
    それに、今日の日本人トップは私です。チームポイントを確実に
    ゲットしなければなりません。今日はあえて、リスクは避けました。

    数人に抜かれ、15番目にゴール!!
    結局私は、順位を少し落としましたが、点数差は殆どありません。
    その後、少し遅れて、扇沢、更に遅れて、只野がゴールしました。

    <つづく>

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    <ワールド・エアー・ゲームのホームページ> http://www.wag2001.org
    ワールド・エアー・ゲーム(空のオリンピック)の公式ホームページです。
    全ての競技のスケジュールからニュース、結果が見れます。
    勿論、パラグライダー世界選手権のホームページにもリンクが貼られています。

    <DRACOのホームページ> http://www.draconexion.com
    シェラネバダ山脈のパラグライダー・クラブの一つで、
    大会のオーガナイザーをしています。当然、大会の結果報告や
    ニュースを逐次アップしています。

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