パラグライダー世界選手権 & PWC レポート

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 ■ 記事No.05013 世界選手権編13

    <6月 29日> そして、ファイナル・タスク。
    日本チームは、全力を出し切る。
    川地は、ダムにランディングし、ランボーに救出される!?

     ※ランディング....着陸すること

    ■タスク (競技内容:通過すべきチェックポイントと順番)

     ターンポイント名           標高    備考
     -----------------------------------------------------------------
     ・D03 128  TO3           1280m   (飛び立つ所)
     ・B16 220  9.3km 地点 家      2200m
     ・D03 128  9.3km 地点 TO3      1280m
     ・B19 128  6.2km 地点 家      1280m
     ・B57 135  6.6km 地点 家      1350m
     ・B16 220  7.1km 地点 家      2200m
     ・A05 075  11km 地点 ゴール     750m   (着陸する所)
     -----------------------------------------------------------------

    地図参照  ※拡大表示はここをクリック

    画像の上=東、下=西、左=北、右=南、です。

    ゴール・レース,
    スタート・ライン6km,スタート時間17:15
    合計49.8km, min(競技成立最低距離)10km
    Window open 16:30

    ※ターンポイント名の、前3文字は名前,後ろ3文字は
     標高(×10m)を表しています。___は未計測。

    <結果速報 個人>
    RANK NO NAME            Time/Dis POINT
      1 26 BOLLINGER HANS    CHE      754
      2 16 SPRUNGLE VINCENT   FRA      734
      3 55 MULLER CHRIS     CAN      702

     13 15 TSUJI Tsuyoshi           673
     28 40 TADANO Shoichiro          631
     32 32 OGISAWA Kaoru            626
     44 51 MIYATA Ayumu            592
     77 201 MIZUNUMA Noriko           435
     81 233 TANAKA Miyuki            409
     107 30 KAWACHI MASATAKA          206

    ※最後のタスクの成績は、順位とポイントだけしか入手できませんでした。m(__)m

    <詳細レポート>
    泣いても、笑っても、最後の一本。
    天気予報では、風が弱いとの事だが・・・。
    TO1へ上がると、北東の強風。やっぱり。
    となると、TO1の北東面のリッジで、ラウール等数人がパフォーマンス開始。

    タスクボードには、グザビエ・ミュリヨーがいたずら書き。

    No Turn point
    No Pain
    No Mistake

    Piedrahita Hospital

    Dead or Alive

    289.5km

    風が強くなってきて、いよいよキャンセルかと思いきや、
    TO3へ移動。各国チームの選手,サポーターはおおわらわ。

    この時、サポートカーのMAZDAのトラックが大活躍!
    TO3の急斜面をものともせず、ガンガン登っていきます。

    日本チームは一番乗りで、移動を完了!

    全ての選手が移動を完了し、タスクが発表されて、最後の戦いが開始されました。
    タスクは、このシェラネバダにおける、最もポピュラーで定番なもの。

    川地,辻,只野は、スタート前に絶好のポジションをキープ。


    トップグループでスタートを切ります。トップグループに離されること無く、
    順調にタスクを消化していき、扇澤,川地はトップ・グループでB19をターン。
    只野,辻もセカンドグループでターンして、いよいよラストスパートに入ります。
    B57を撮ったら、1回上げなおしてB16撮ってファイナルグライドです。

     ※ファイナルグライド....ゴールに向って真っ直ぐ飛ぶ事。
                   自動車レースならラスト1周に当たります。

    何時何処で、スパートするかが勝敗を左右します。
    BOLLINGER HANS, SPRUNGLE VINCENTがスパート!!
    HENNY KASPAR, 川地もこれに続きます。

    ところが、ここでまたあのTASK2の悪夢が再現されます。
    B57通過した直後に、周辺一帯が渋くなったのです。
    既に、B16に向っていたトップグループは、引き返す事無く
    突っ込みます。前回、引き換えして失敗した私は、当然突っ込みます。
    トップを行く機体が大きくピッチアップし、上昇を開始しました。
    すかさず全機突入します。しかし、運命の女神が救い上げたのは、
    非情にも、私の10mほど上をいくVINCENTの機体までした。
    虚しく谷底のダムに向って沈下していく7機の中に、川地がいました。

    この後生き残ったトップグループは、そのままトップでゴール。
    セカンドグループ(扇澤,只野,辻 含)は一呼吸おいて、上げ直してゴール。
    この日は、川地を省く日本チーム全てがゴールしました。

    ところで、ダムに消えた7人はどうなったかというと、
    何とか、ダム湖の壁面に“たかり降り(へばり付くように降りること)”を
    したものの、道はダムに水没しており、ボート無くしては脱出不可能な状態。
    メンバーは、女王ルイーズ,ジン,他、そうそうたるメンバーでしたが、
    ここのいいかげんなオーガナイザーでは、到底、ボートなど用意いている
    はずもなく、ただ、途方にくれるばかり・・・。

    しかし、雄叫びと共に、頭に“バンダナ”じゃなく“タオル”をまいた、
    8人目の“パイロット(KASPAR)”が現れたのでした。そう、ダムの遥か
    奥に消えていった彼を、皆心配していたのですが、何の事はない。
    彼は、何処で手に入れたのかボートに乗って、我々を救出に来たのでした。

    20m離れた対岸の道まで、我々全員を無事送り届けると
    「アディオス,アミーゴ!!」と言い残し、
    また、ダム湖の彼方に消えて行ったのでした。

    <つづく>

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    <ワールド・エアー・ゲームのホームページ> http://www.wag2001.org
    ワールド・エアー・ゲーム(空のオリンピック)の公式ホームページです。
    全ての競技のスケジュールからニュース、結果が見れます。
    勿論、パラグライダー世界選手権のホームページにもリンクが貼られています。

    <DRACOのホームページ> http://www.draconexion.com
    シェラネバダ山脈のパラグライダー・クラブの一つで、
    大会のオーガナイザーをしています。当然、大会の結果報告や
    ニュースを逐次アップしています。

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