パラグライダー世界選手権 & PWC レポート

 □ 検索  □ 川地選手の紹介1  □ 川地選手の紹介2 

トピック内容表示

 ■ 記事No.08004 PWCスペイン編4

    <7月 29日> まずは1本! ショート・タスク 
    ペーター・ブリンクビー、ブッチギリの速さ!
    川地、ギリギリ、1mの高さでゴール。 (^_^;)

    ■タスク (競技内容:通過すべきチェックポイントと順番)

     ターンポイント名           標高    備考
     -----------------------------------------------------------------
     ・D00 240  TO1           2400m   (飛び立つ所)
     ・B09 131  7.9km 地点 教会     1310m
     ・B18 120  17km 地点 教会      1200m
     ・B16 098  12km 地点 教会      980m
     ・B31 117  18km 地点 教会      1170m
     ・A24 091  2.1km 地点 ゴール     910m   (着陸する所)
     -----------------------------------------------------------------

    地図  ※拡大表示はここをクリック

    (画像の上=北、右=東)

    Window Open 14:00
    Start time 14:20, Start line 4km,
    合計56.9km, min(競技成立最低距離)30km

    ※ターンポイント名の、前3文字は名前,後ろ3文字は
     標高(×10m)を表しています。___は未計測。
     スタートライン4kmとは、最初のターンポイントから
     4kmの所がスタートラインという事です。
     スタートタイムがくるとカーテンができると思ってください。
     つまり、スタートタイムが来たら、このカーテンをくぐればいいのです。

    <結果速報>
    RANK NO NAME           Time/Dis POINT
      1 43 BRINKEBY Peter     16:05:02 1000
      2 98 BONET PALMAU       07:25  931
      3 26 BOLLINGER Hans      07:36  926
      4  2 COX Steve         07:40  924
      5  7 VON KANEL Peter      07:48  920
      6 12 HOFER Alex        07:59  915

      19 41 KATO Go          11:42  824
      30 15 TSUJI Tsuyoshi      15:50  739
      38 30 KAWACHI MASATAKA     18:06  700
      48 110 YAMASHITA Shingo     29:04  558
      49 40 TADANO Shoichiro     30:21  546
     102 231 KAMIYAMA Kazuko      1.0km  50

    <詳細レポート>
    28日は、完全にオフ(飛ばない事)にして、買い物に隣町まで出かけました。
    カステホンは、スペインの片田舎なので、インターネットができる環境などなく、
    パラグライダー・スクールの電話を借りて、こそこそ送っています。(・・;)
    何故、こそこそしているかというと、大っぴらにやっていると、
    PWCのパイロットがどっと押しかけて、迷惑をかけてしまうからです。

    29日は、大会初日。勿論、晴れ。
    コンディションが、今ひとつ良くないという事で、短めの56.9kmの
    タスクが設定されました。といっても、ここカステホンでは、フランス同様、
    谷が入り組んでいる上に、地図上で見ると、丁度、四角形の形をしているので、
    かなりテクニカルで、難しい内容です。
    Window Open時間は14:00で、少し遅めのようですが、ここスペインでは、
    3時間程引くと日本の夏の時間感覚になります。したがって、日本の感覚でいうと
    11:00ということになり、これは、決して遅い時間ではありません。
    因みに、スクール生は21:00頃まで飛んでいます。

    さて、いよいよWindow Open!! 広いテイクオフから一斉に出て行く様は、
    とても豪快です。今回、富士美が来た事で、その様子を皆様に、
    お届けする事ができます。写真の中で一番高いところを飛んでいる
    白い機体が、私です。


    見ての通りテイクオフ直後に絶好のポジションをゲットし、
    スタート時間もバッチリのタイミングでスタート! (^○^)/
    グループとしては、大きく6つ程に分かれて、直線的にB18に向うコースと、
    少しテイクオフの方に戻るような形でB18に向うコースの二手に分かれました。
    私は、後者のコースのセカンドグループ先頭です。
    結果的には、ほぼ同時にB18に着きました。

    続いて、B16これは、通称ハイウェイと呼ばれている、全長15km弱の
    リッジの入り口にあります。今日は、これを撮ってリターン。
    今日の勝負所は、この直後にあります。予想通り、
    トップ&セカンド・グループ共に、スパート!!
    1)低く突っ込むグループ。
    2)しっかり上げて高度を稼ぎフル・スピードで追い抜きにかかるグループ。
    3)ショート・カットで一気に、まくりにかかるグループ。
    大きな集団が一気に散らばります。川地は、3番目のグループ。

    トップを走っていたBRINKEBY Peterは、真っ先に上げて他を寄付けず、
    ブッチギリでゴール。その後、大勢のパイロットの駆け引きが交錯します。
    大集団が、最後のB31を撮ってゴールになだれ込みます。
    その数約60。その中に、ひときわ低い選手の集団があります。(川地含)
    なんと川地は、またもやゴールを目前にして、強いシンクにはまり、
    高度を失ってしまったのでした。バリオの付属機能であるファイナル・
    アプローチ・カリキュレータ(目標地点・到達高度を計算してくれる機能です)は、
    ゴールに届かないので、上げ直せと指示していますが、
    もはや周りに上げ直せるようなポイントは、ありません。
    絶体絶命のピンチ!! (*_*;)

    その時、右斜め前を飛んでいた機体が、ググッと持ち上がりました。
    神の助けか!? コースを右に変更。到達高度は−50mから0mへ!
    目線でもギリギリ。思いがけず、歯を食いしばります。
    ゴール手前の木の頭を蹴っ飛ばし、ゴールエリアへ!!
    高度は10mを切りました。後50m!!
    ゴール・ラインが目前に迫ります。届くか!? 届かない?
    高度2mになった時に、まるで一瞬重力が無くなったかのように
    沈下が止まり、ゴールに伸びていきました。
    ウォ〜、ゴール!ゴール! オフィシャルが旗を振ります。
    間一髪、後1mでした。


    <つづく>

    --------------------------------------------------------------

    <PWCのホームページ> http://www.pwca.org/
    PWCの各大会のスケジュールや結果などが見れます。

[ 戻る ]

 

- Child Forum -