パラグライダー世界選手権 & PWC レポート

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 ■ 記事No.09008 PWCスロベニア編8

    <8月 25日> 最終決戦!! あっけない幕切れ!
    BEROD Patrickが最終戦スロベニアを制し、年間・総合チャンピオンに!!
    日本人では、TASK4で扇澤が4位に! 総合では、西ヶ谷が4位に!
    日本は、年間・国別で3位に!!

    ■タスク (競技内容:通過すべきチェックポイントと順番)

     ターンポイント名           標高    備考
     -----------------------------------------------------------------
     ・DS 108  TO1           1080m   (飛び立つ所)
     ・BK 020  9.5km 地点 教会      200m
     ・BN 046  16km 地点 十字路     460m
     ・BB 124  17km 地点 アンテナ    1240m
     ・BG 054  7.0km 地点 教会      540m
     ・BF 065  15km 地点 アンテナ    650m
     ・AR 020  2.4km 地点 ゴール     200m   (着陸する所)
     -----------------------------------------------------------------

    地図

    (画像の上=北、右=東)

    Window Open 12:45
    Start time 13:30 Start point BK020
    合計66.5km, min(競技成立最低距離)40km

    ※ターンポイント名の、前2文字は名前,後ろ3文字は
     標高(×10m)を表しています。___は未計測。
     スタートポイントとは、スタート時間になったら、
     通過するポイントで、その地点を中心に半径400m以内を
     通過すれば良いのです。

    <結果速報>
    RANK NO NAME          Time/Dis POINT
     1  6 CARON Jean Marc    16:01:40 1000
     2  2 COX Steve         01:48 1000
     3 1001 CHATELAIN Denis      10:05  955
     4  32 OGISAWA Kaoru       11:35  948
     5 237 SCHLAEPFER Michael    14:07  938
     6 2261 JEAN PIERRE Max      14:23  937

     12 212 NISHIGAYA Kazushi   16:35:07  875
     23 41 KATO Go         47.7km  585
     24 30 KAWACHI MASATAKA     47.5km  583
     37 15 TSUJI Tsuyoshi      47.3km  580
     47 40 TADANO Shoichiro     46.9km  575
     60 171 UJIYAMA Hiroshi     41.8km  513

    <総合結果>
      4   NISHIGAYA Kazushi        2485
     11   OGISAWA Kaoru          2334
     16   KATO Go             2248
     27   KAWACHI MASATAKA         1983
     52   TSUJI Tsuyoshi          1687
     53   TADANO Shoichiro         1683
     86   UJIYAMA Hiroshi         1226

    <詳細レポート>
    今日の面白さは、タスクよりもPWCスロベニアの総合優勝、そして、
    シリーズ・チャンピオンの座をかけた戦いと、言っていいでしょう。

    上位3人

     1st No.14 BEROD Patrick,
     2nd No.07 VON KANEL Peter,
     3rd No.06 CARON Jean Marc

    の点数差は、それぞれ100点位しかなく、この最後のタスクで、
    いくらでもひっくり返す事が可能だからです。

    テイクオフする前から、この三者は辺りに火花をまき散らし、
    否が応でも、辺りに緊張した空気が漂ってきました。
    ベローは、終始緊張した顔。対照的にボンカネルはにこやか。
    キャロンは、無表情。ウーン、・・・勝負の行へは、いずこへ!

    そして、レース開始。
    一気に、ブッちぎろうとするボンカネル。
    それをさせまいと食い下がるベロー。
    チャンスを伺うキャロン。
    レースは、この三人の駆け引きを中心に動きます。

    スタート直後、川地は、なんと大集団最後尾!? 



    80番手ぐらいか??? はっはっはっ (^o^)
    私は、なにも、遠路はるばる、優勝争いを見物に来たわけではありません。
    勝負!!させていただきます!! これは、作戦のうち。
    私の性格(一気にまくるタイプ)、今日のコンディション(後半程良い)、
    後半の勝負所(BBを撮った後)、それらを考慮した場合、
    前半は、思いっきり力をセーブして、後半一気に吐き出す作戦です。

    今日の勝負所は、前にも使ったBBなのですが、その前に、
    BNを折り返した直後にある小山がキーポイントになります。
    大集団がBNに向けて適度に散らばり、私から3km以上も離れた頃、
    しっかり雲底まで上げきり、おもむろにアクセルに足をかけます。
    一丁、やってやるか!!

    練習日に散々下調べした南面岩壁(陰っていてもそこそこリフトが
    あるので、高度が余り下がりません)を、インベタでフルスピード通り抜け、
    まずは、低くなって、のたうち回っている20機程をパス!

    今度は、西面岩壁(早い時間は日が当たっていないので、沖の平野部から
    サーマルが出る)を少し離れて飛びます。
    ここでも、低くなった10機程をパス!

     ※サーマル ....太陽の力によって暖められ発生する上昇風のこと。
               この風を使ってパラグライダーは上昇します。

    BN手前の小山(サーマルが間欠的で、タイミングを計る必要あり)に、
    先に行かせた大集団の様子を見て、一番サーマルが強くなった時に突入!!
    更に、10機をパス! 一気にBNへ!

    BNを撮って再び小山へ、その所要時間は距離から判断して約10分。
    先の大集団の様子、そして下調べの時、いずれも小山のサーマルが出る間隔は、
    10〜12分!!。まもなく小山に到着・・・、ビンゴ!! 
    ピッ,ピッ,ピッ,ピーーー、バリオの音が上昇音限界まで、跳ね上がる!!
    先頭集団よりも速い勢いで上昇、一気に差を縮める。
    この時、10機余りをパス!

     ※バリオ....上昇していることを知らせてくれる計器。
             上昇すると"ピピピ"など音で知らせてくれる

    次は、いよいよ正念場へ! BB手前の南面岩壁まで、
    西面岩壁をフルスピードで通過!! オラ,オラ,オラ〜! 10機パス。

    そして、南面岩盤で一気に雲底へ! が、しかし、雲底高度は1950m。
    練習日、散々トライして、成功した時の高度は2400m。
    何とか近付けた時の高さは、2100m。
    ということは、パイロンのアンテナより絶対に低くなるという事です。
    それでも、トップの20機余りは、がんがん突っ込んでいきます。

     ※パイロン....通過地点。ラリーで言うならチェックポイント

    そう、今年からのルールで、半径400m以内に入り記録が残れば良いのです。
    そのために、ブラックボックスを買ったのです。
    でも、どう考えても、今から突っ込もうとしているのは、
    山の北斜面で、リーサイド・・・。 (ーー;)

     ※リーサイド....風が当たらない側、物陰。
               通常は、山の風が当たっている側に上昇気流が発生し、
               反対側は、丁度鳴門の渦のような乱気流が発生します。
               しかし、時として、反対側にも上昇気流が発生します

    正面に低く見えていた山が、まるで、怖い大魔人に変身していくように、
    だんだん高く、そして、大きくなっていきます。アンテナがまるで角のよう!?
    ヒエ〜、オッカナイヨ〜!! (>_<)

    他の機体に注意を払い、GPSとにらめっこして、入ったと同時に急速旋回!!
    フ〜、何事もなかった。 (^_^;)
    後は、上げ直して、ゴールを目指すだけ・・・、の、は、ず・・・?

    あれ? サーマルがない!?
    高度は低いとはいえ、南を向いた小さな丘には、日光がガンガンと当たり、
    いつもなら、サーマルが出ているはずのところに、ない!!

    ア〜、先頭を突っ走っていたVON KANELが降りてる。
    名だたる名パイロットが、次々と降りていく。
    緊急事態発生! 先頭集団後方だった私は、右往左往するトップの中でも、
    何とか高度を保っているグループにBERODと共に突っ込む。
    少し速く、少し高かった(10m)BERODは、何とか上昇。
    私は、あれ? キープがやっと。 神様仏様!!
    先頭集団で生き残ったのは、ほんの数名(BEROD,扇澤含む)

    他全てランディング。この瞬間、全ては終わりました。

     ※ランディング....着陸すること

    CARONがトップでゴールしても、殆どの選手が降りてしまった事から、
    時間得点の比率が低くなるため、BERODが上げ直しに成功した事で、
    後は、ゴールするだけで、ほぼ優勝確実。

    皮肉な事に、大きく遅れた後続集団が丘に来ると、
    簡単に上げ直す事ができて、ゴールに向って飛んでいきました。
    あれは、なんだったのだろうか? 神様のいたずら?

    <つづく>

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    <PWCのホームページ> http://www.pwca.org/
    PWCの各大会のスケジュールや結果などが見れます。

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