▼ 交換後のデータ
 
 サスの交換後の外観は、こんな感じだ。
  
 
 
 交換直後、数値的にはフロント約25ミリ、リヤ約15ミリのダウン。
 
 あくまでも上品な仕様であり、大幅なダウンではないので、一見すると判りにくいが、
 ある意味、「 判ってる人が見れば判る 」 と言った感じの 「 ツウ好み仕様 」 と言える。(^^ゞ
 
 ある程度の距離を走って、スプリングに ” アタリ ” が出てくると、
 おそらくもう 2〜3ミリ程度、下がると思われる。( 荷重のかかるフロントは、特に
下がるだろう
 
 また、今回はアッパーマウントをゴム硬度をUPした強化品に換えているので、
 ノーマルマウントならば、カタログ値ぐらいの フロント30ミリ、リヤ16ミリダウンになるだろう。
 
 ▼ 最適化されたロール量とピッチング量
 
 まず、乗って最初に感じたのは、ロール量やピッチング量が抑えられた事だ。
 
 レーンチェンジなどで、ステアリングをクンッと切った時の初期ロールや、
 ブレーキをかけた時にフロントが沈むピッチング側の変化量が減っている。
 
 つまり、姿勢変化する時の無駄なオーバーアクションが消えているのだ!
 
 ノーマルの 「 万人に対応したマイルド感 」 と言う 「 贅肉部分 」 を切り捨てたような感覚だ。
 
 無駄な動きがあるとその分の 「 おつり( 反動の揺れ ) 」 も発生するが、
 無駄な動きをそぎ落とすと、おつりを食らう事がないので、動きがとてもシャープだ。
 
 さて、ここで冷静に分析してみると、「 車高が下がった分 = 無駄な姿勢変化量 」 と
 絶妙に一致しているようである。
 
 これは、車高を落としたらシャープになったのではなく、
 最良のサス性能を求めた結果として車高が落ちたと、素直に感じられる。
 
 ▼ 車高を落としながらも、しなやかな足
 
 例えば車高が3センチ落ちれば、今まで5センチのストロークで処理していた路面からの入力を
 2センチのストロークで処理する事になる。そのため単純に段差を越えた時などは、
 路面からの 「 突き上げ感 」 が増してしまうのが一般的で、車高を落とすと 「 乗り心地が悪い 」
 と言われているのはこのせいだ。
 
 しかし、アイバッハのスプリングは、乗り心地が悪くなるどころか、どちらかと言えば、
 しなやかさがあって、とても乗り心地が良い! 
 
 先にも述べた通り、ロールとピッチングが抑えられているため、姿勢変化量が少なく
 安定しているので乗り心地が良いのだ。
 
 頭文字Dの主人公、拓海の紙コップの水をこぼさない運転で、乗り物酔いをする茂木なつき嬢が
 酔わずにいられる原理と同じだ(笑) ( 頭文字Dファンしか、判らない例え話だな (^^ゞ  )
 
 ゴツゴツ感が無いのに、非常にシャープ。そして、しなやか。
 
 この相反する性能を併せ持ったアイバッハ製スプリングは、高次元なハンドリングを可能とし
 抜群の走破性能だ!
 
 コーナーをベストラインでズバッと切り裂くように、とても鋭く切れ味が良い。、
 そして路面の段差やワダチに対しては、サラリと受け流す身のこなし。
 
 さすが、名門・アイバッハ製のスプリングだ!
 
 ▼ 総評
 
 まだクルマ自体の慣らしが終わっていないので、ハイスピードレンジや、ブン回してサスを
 追い込むような走りはしていないが、ここまで走ってみた感想としては、文句無しの二重マル!
 
 街乗りとしての乗り心地や荒れた路面の走破性が良く、シャープ、かつ、しなやかな特性を持つ。
 
 最高速トライや高速サーキットなどのハイスピードレンジでの使用だと、もう少しショックが
 硬くないとつらそうだが、インプレッサが元々得意とするような、峠道やミニサーキットなどの
 テクニカルコースでは、ノーマルショックでも全く問題なく充分に楽しめるスプリングだろう。
 
 冒頭や 「 アイバッハのどこが良いか? 」 で書いた 「 車高調は必要か? 」 に対しての
 ひとつの答えとして、名門・アイバッハがリリースして来たスプリング・キットは、
 見事なまでに鮮烈な 「 走りの感覚 」 を与えてくれるハイパフォーマンスなアイテムだ!
 
 なお、このアイバッハ製サス・スプリングのレポートは、慣らし後や、走行会等で走らせた感じなど
 今後も長期レポートとして、随時掲載して行く予定だ!