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ECU について 3

ECU のリセット
 

ECU について 3 ECU のリセット


今回も、前回や前々回 の続きで、ECU のお話しです。

ECU のリセットは、大きく分けると以下の 2つの方法があります。

1.バッテリー脱着によるリセット
2.ECU 読書によるリセット

上記「 1.」は、車載の他の電装品と同様にバッテリーが外れれば ECU も内部に蓄積した学習がクリアされます。
ナビやオーディオ設定、パワーウインドウ、電動シートのメモリなんかと同様ですね。
バッテリーを外して 10 〜 30分程度放置すればリセット完了です。( 念のため長めがお薦め )

上記「 2.」のほうは、フラッシュエディターなどの ECU 書換ツールで読書する際に自動で行われるリセット。
これは純正 ECU の仕様になり、ECU のデータ送受信に伴い学習内容のクリアが行われます。
チューニングでリセットする場合は、主にこちらでリセットを行う事になりますね。
他の電装品には影響が無いので、比較的、面倒がなく行えるリセットです。


では、リセット直後の注意点ですが、何と言っても ECU のセルフチェックを邪魔してはいけない、という事。

リセット後、最初に IG 電源がオンになった時、ECU は約 10秒程度、電スロなど初期調整を行うので、この間はセルを回してもエンジンがかかりません。
エンジンがかからないからとアクセルをバタバタと踏んだりすると学習の邪魔となり、アクセルレスポンスに異常が出る場合がありますので要注意。
最初に電源を入れる時は、エンジンをかけずに電源だけオンにして、ゆっくりと 10秒ほど待ってからエンジンをかけるようにしましょう。

なお、これはあくまでも余談ですが、この電スロの初期学習は、リセットのタイミングや状況等の違いにより微妙に変わる事があるようです。
アクセルを踏んだ感じと言いますか、踏みに対するツキの反応が微妙に違うなどなど。。。
特にいつもと違うと感じるほど違いが出た場合 ( 良くない方へと違った場合 ) はリセットをやり直す事をお薦めします。

VAB 型以降など、純正でアクセル開度計が装備されてる車両は、それを見ながらアクセルを踏んで確認してみると良いでしょう。
エンジンをかけずに IG 電源をオンにして、アクセルをゆっくり全閉から全開まで何度も踏んで、開度計が正しく変わる事を確認します。
個体差等によっては、最初 100%まで行かない車両もあるようですが、その場合は丹念に全閉・全開を続けて行くと良いようです。

エンジンをかけたら、いきなり走り出させずに暖気運転をしっかり行いましょう。
目安としては、2回ほどラジエターファンが回るまでです。
そこから最低でも約 1時間ほどは慣らし運転を行うように、じっくりと丁寧に走らせます。

ここからは私の経験上の話になりますが、良い学習をさせるには、まずはアクセルワークは極力丁寧に。
ある程度距離を走ったら、アクセルをスパッとメリハリよく踏んでトルク感やレスポンス、パワー感を確認して行きます。
ただし、荒く操作するのではなく、基本はあくまでも丁寧な感じで。

あとは、取り付けている社外パーツに合わせて走らせる。
例えば、口径の太い抜けの良いマフラーを付けているならば、高回転までよく回してみる事。
逆に口径はそこそこで軽さやレスポンス重視のマフラーならば、低〜中速域に重点を置いて走り込み。
強化ブローオフなどを装備している場合は、巡航状態やハーフアクセルからの踏込みや、アクセルを一旦閉じてからの踏み直しなど。
パーツの得意とする領域を走りこんで学習を積んでおくのが良いでしょう。

ECU は、ただリセットすれば良くなるというワケではなく、良い結果を引き出すための学習を行う、それが大事。
それと ECU だけじゃなく、運転する本人もどう走らせれば良くなるのか自身の運転方法も調整する感じかな。


さて、長くなって来ましたので今回はこのへんで。。。
次回は学習の傾向について書ければと思います。

この続きのお話しはこちら


備考

記事掲載日 : 2022/02/17